【イタズラなKiss】
(GandamSeedDestinyアスキラシン)

本日このミネルバ艦内、これまでの功績を称え議長の計らいにより盛大なハロウィンパーティーを
実施された。
普段はお堅い軍服を身に纏う者達もこの日ばかりはとある者はドレスなどの
気合が入ったファッションになり、ある者はイベントに合わせ仮装をしている。
そんな盛上る中、羽目を外す警備隊を狙い警備の薄くなった場所から現れる怪しげな二人組。

「おい、バレたら処罰受けるのは俺なんだぞキラ!?」
「アスランが挙動不審な動きさえしなければバレないんだから君こそ大人しくしててよ」

このハロウィンという美味しい企画に企みを浮かべる二人。
もちろんその企みとなるターゲットは…

シン・アスカ

色違いの似た仮面を付けては同じクルーの仲間を避ける様に顔を隠し、目的となる彼の元へ
徐々に近づいていく。
一方の彼、シン・アスカも興味あるのは料理だけだったらしく自分にとっての都合が終えれば後は
暇をしているしかなかった。
すると目の前に現れる仮装の二人組。
挟まれてはお約束の言葉を語られる。

「「トリックオアトリート」」
「はあ?」

そんな古臭い子供じみた呪文をまさか言う者がいるとは思いもしなかったシンはこの為にルナマリア
から手渡されたお菓子を全て胃の中に納めてしまっていた。

「あ〜ごめん…食べちゃった。だから諦めて」

お菓子などただの口実の二人にとって逆にその言葉から口角が思わずニヤけてしまう。

「「じゃあイタズラ決定」」
「は?」

突然口元を押さえつけられ二人はそのままシンを拉致してしまったのだった。
そうして連れてこられたのは自分も知っている者の所持する部屋。

(ここってたしか…)

部屋をロックされ真っ白いシーツの上へ投げ出されたシン。
どうやら仮面を付けた二人組の正体が分かってきた。

「アンタ、アスラン・ザラだろ?!」

正体を見破られた(むしろバラした?)男は仮面を外し「正解」と言ってシンにその素顔を見せる。
一方の彼に関してがまだその正体がわからない。
体格や性格上レイでも無ければ二人一緒のヨウラン達がどちらかなどとも考えられない。

「アンタは誰だ?」

クスクスと仮面を外せば亜麻色のストレートショートに綺麗な菫色の瞳の彼。
シンにとってもよく知っている人物だった。

「キラさん!?」

実の所、度々このミネルバへ潜り込んでいたキラ。
アスランもいきなり他人が入られていては気が気で無いのだがキラはどうやらシンを大層気に入って
しまった様で、プラントやどこぞかの大陸にミネルバが補給している機会を利用して他のザフト戦艦
のクルーだと言ってはシンの元へ会いに行っていた。
シンも彼はアスランの仲が良い友人だと認識はしているものの一番の敵であるフリーダムのパイロット
だとは未だ知らない。

「二人して一体何なんですか?!」

この言葉がスイッチになるとはシンも大いに墓穴を掘りたがる傾向の持ち主の様だ。
二人は一層黒い笑みを保ちながら…

「お菓子をくれないシンにイタズラv」

…と言葉と同時にキラはシンの唇を奪い、アスランは背後から耳たぶや首筋に唇を這わす。

「んんーっっ!!!?」

好き勝手に身体中を唇づけられるシン。

「ぷはぁ!何仕出かすんですかアンタらは!!」
「「だからイタズラだって」」
「性質が悪いセクハラをイタズラなんて可愛い言葉で片付けるなーーーーーっっ!!!」

今宵のシンが放つ叫びもミネルバ内で皆が騒ぐその中その声も気付いてくれる筈も無く、
その片隅でシンが二人から『イタズラ』を存分に受けていたのは誰も知る由も無かった…。










その頃のルナマリアとレイはと言うと…

「あれ?そう言えばシンってどうしたんだっけ?」
「さあ…」











「誰か助けろーーーーーーーーー!!!」











end










拍手ありがとうございますv
種版ハロウィン話です。
お菓子くれなきゃイタズラしちゃうぞ〜ってな訳で濃度の高いイタズラを受けるシンのお話でした。

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