シンステ遭難話を見ていて考え付いた話。
ていうか前作アスカガ遭難でも同じ様に妄想してたような…
遭難シリーズで色んなキャラと絡んでみたいと思います。
その麗しき一回目はアスシン!しかも女体化!
管理人の物好きさがとても伝わる話になるかと…
「今日はオフだしこれからどうしようかな〜」
「じゃあ…たまには俺と出かけないか?」
まさかこの人とあんな事になるとは思いもよらなかった。
遭難
こごち良い潮風。
二人の向かった先は青空いっぱいに広がる海。
砂浜に向かう途中だったがあまりの絶景の良さに途中の峠で足を止めた。
16歳とは思えない程シンのはしゃぎ様にアスランは表情を緩める。
「すごいすごい!俺こんな絶景で海見るの初めてだ!」
今までは艦内・戦闘ばかりで外の風景などのんびり見る事など無かった。
シンは崖ギリギリまで近づき、戯れるカモメを眺めていた。
「危ないからそんなに先まで行くなよ」
「わかってますってー」
彼のこんな笑顔は友人達の前以外初めての事かもしれない。
本来の彼の表情(かお)、もし戦争などなければずっとこの笑顔だったのだろう。
今だけでも戦争という呪縛から離れたかった。
間近にカモメと戯れるシンだったが突然群れていたカモメ達は急にその場から離れる。
疑問に思った時には時すでに遅く、
びゅうぅぅっ!
突然の突風にシンは風に足を取られ、その場崖から足場を踏み外してしまう。
同じく突風によって腕でガードしていたアスランは何かが落ちる水音に気づき、先程までその場にいたシンがいない事を驚く。
まさか…
崖下を見下ろせる場所に移動すると、穏やかな海の中で人が溺れているのを発見する。
「シン!?」
慌てて崖まで移動すると迷わず彼も海へ飛び込む。
(アイツ軍人のくせに泳げないのか?!)
急いで溺れる彼の元へ近づき、漸く溺れる身体を支えパニック状態から落ち着かせようと宥める。
「シン落ち着け!もう大丈夫だから」
「はぁ…はぁ…」
漸く浅瀬に移動した二人。
気が付くとシンの足首からは赤い体液が流れ落ちていた。
「怪我したのか…、もしかして痛みで泳げなかったのか?」
「すみません隊長…軍人として失格ですよね」
「今はオフだ、改まって『隊長』だなんて言わなくてもいい。それより…止血しないとな」
持っていたハンカチで傷口を押さえ、肩を抱き抱えながら近場の洞窟へと移動していく。
パチパチ…
薪を集め、その場に火を起こすと濡れた衣服を脱いで乾かす様にと言われるが、シンは何故か脱ぐのに躊躇している。
「おい、脱がないと身体を冷やすぞ?」
「わ、わかってますって」
一枚一枚脱いでいく度に気になるのかアスランをチラチラ覗うシン。
「あ、あの…お願いあるんですけど…」
「何だ?」
「俺…見られたくない傷があるんです…だ、だから…絶対こっち向かないで下さい」
「あぁ、解った…?」
濡れた衣服を完全に脱ぐと背中を向けるアスランの後ろへ同じ様に座り込む。
「もう大丈夫か?」
「あっ!わわっ!!振り向かないで下さい!」
「別に傷を見てどうこう言わないが?」
「嫌なんです、服が乾くまでこうして下さい…」
「乾くまで…ね。そこまで言うのなら別に構わないが…だが火を起こしていても裸では完全に温まらない。
本来は抱き合わせた方が良いんだが…この状態じゃ無理だな。せめて背中を合わせよう」
それでも躊躇するシンだったがそれ以上は何か疑われてしまうと思ったのか素直に背中を合わせ座り込む。
「…そんなに酷い傷なのか?」
「…」
しばらく沈黙が続く中、先に言葉を発したのはアスラン。
だがその質問に対し、相手は無言が続く、…のでは無く疲れからか寝息を立てる音が聞こえた。
(寝てしまったのか?)
次第に力の抜ける身体はどんどん態勢が傾いてくるのが判る、このままでは地面へ頭直撃だ。
見られたくないと言われたばかりだがこの状況ではそう言う訳にはいかないので眠りこけるシンを支えようと禁じられた
その姿を視界に入れてしまう。
彼の言う傷らしきものは身体に無かった。
あるのは…丸く帯びた独特な肉付き、そして胸元に膨らむ二つの乳房。
彼ではなく…『彼女』であった。
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